Power Apps継続学習×推し活のすゝめ

こんにちは。KEDAMAと申します。今年4月(現在2022年12月。もう12月…)に広島の職業訓練校「ビットゼミ」に入校し、Power Platformを学び、その多角的なアプローチに衝撃を受け、のち社会に放り出されて、自分でよちよち勉強を続けているPower Platform界の新参者です。

01 ことはじめ…前の駄々こねる期

突然ですが、みなさん継続学習してます?

私の通っていた職業訓練校「ビットゼミ」では、Power Platformのことなんてまだ何にも知らない胎児のうちから、「継続学習は大事だよ~」「継続学習を怠ると命取りやで~」と先生たちが念仏のように毎日唱えるものですから、「大きくなれよ~丸大ハンバーグ♪」のように、「継続学習は大きくなるのに重要」という概念がいつの間にか脳裏に焼き付いておりました。

私が学校を卒業する頃には…
「怖っ!継続学習こっわ!しないと自転車パンクするかも…手を挙げてるのにタクシー止まってくれないかも…」という精神状態になっていたのです。

ただ人間というものは大変厄介な生き物で、“しないといけない”ことは“やりたくない”となる。

だって、家事あるし育児あるし月木はロト6抽選がある、漫画読まなくちゃアニメも見なくちゃ、公園にどんぐりだって拾いに行かなければなりません(…いや、就活は!?)。
もともと何かと理由をつけてやるべきことを先延ばしする癖のある私です。継続学習もその危機にさらされていました。

それに私の日常には、ひとつ重要な使命がありました。それは“推し活”です。

私は「井上涼さん」を推すことを日々の糧としています。
井上涼さんは、アニメーション映像、歌詞・作曲・歌唱をすべてご自身で手掛ける天才アーティスト!
涼さんの活動を応援し、涼さんが出演、作詞・作曲・歌・アニメ制作を行うNHKのEテレ番組『びじゅチューン!』を応援することが我が宿命。東に展覧会があれば行って鑑賞、西にコンサートあれば行って踊り狂う、子どもとのお絵かきはびじゅチューン!縛りで、新作DVDBOOK発表あれば歓喜ツイート…と、とにかく忙しいのです。
こうなれば継続学習する時間なんてありゃしない(…仕事してないのに!?)。悩みました。時間が…ない…。

02 一石二鳥だぜ!継続学習×推し活

私はずいぶん考えました。推し活の時間を確保しつつ、継続学習もできないものだろうかと。

そこで思い付いたのが継続学習と推し活を掛け合わせること。名付けて「びじゅチ学習!作戦」。舌嚙む!

…というわけで早速ですが、びじゅチューン!への愛を込めてPower Appsで作ったアプリをご覧くださいっ。

びじゅチューン!をオマージュしたアプリ「出会えないりんごとオレンジのゲーム!!」

このアプリのもとになったびじゅチューン!の作品がこちら → 「出会えないりんごとオレンジ」です。

そして、このびじゅチューン!作品のもとになった美術作品が、ポール・セザンヌの「りんごとオレンジ」
井上涼さんが、卓上に散らばるたくさんのりんごとオレンジを見て「形も色もそっくりで駅前で待ち合わせしてるみたいだなぁ」と感じたことからできたと言われる作品です(なんという着眼点よ!)。

そんな井上涼さんの発想をもとに、私は「オレンジかと思って声を掛けたら、全然違うびじゅチューン!キャラクターが出てきて、違う違う全然出会えな~いって探すゲームを作りたい」と考えたのです。
びじゅチューン!は個性豊かなキャラクターがたくさん登場するので、このアプリで彼らを紹介することもできるかもという企みもありました。

まずは私の推し活の重要事項、「びじゅチューン!お絵描き」を入れるために、一枚一枚イラストを描いて色塗りすることからはじめました。

あとは、ガチムチのびじゅチューン!ファンの方の目に入った際に、「そうそう!それよ!それそれ!」となってもらえるような、ファンならではのこだわりポイントを随所にちりばめることも心掛けました。

全然出会えない原作の切迫感を

Timerで原作の動きを再現

制作過程をTwitterアカウント@KEDAMA103でツイートしてますのでそちらも何卒~。

03 意識したこと、参考にしたもの

自作アプリとしては2作目となりますので(1作目は職業訓練校の卒業制作 →ロト6アプリ)、

「推しをPRする」という目的とは別に、「Power Appsの継続学習としてチャレンジする」という目標も密かに立てました。
なぜ“密か”だったかと言うと、やってみてできなくて最終的に知ってる機能でしかアプリを完成させられなかった時に、かっこつかないね(feat.田原俊彦)…と思ったからです。

結論から言いますと、達成できたこともあれば、訳分からないまま使った内容、難しいから脇に置いて見なかったことにした機能…といった具合で箇所箇所で悲喜こもごもでした。
まあでも挑戦って結局そんなものなのかも知れない…。ひとまずやりたかった内容が形になったので、うーむ!これはもう成功としよう!という「動けば正義」の悟りを開きました。

今回のアプリ作成ではこんなことにチャレンジしてみました。

①基礎工事にしっかり時間かけて

画面の動きをうっすら想定して、それを叶えるデータベースを作り込みました。
アプリ作ろってなった時に、早くPower Apps触りたいって衝動に駆られるんですけど、今回のアプリはびじゅチューン!キャラクターがたくさん出演しますので、彼らの魅力をガッチリ伝えたいということで、登場キャラクターの選出からプロフィール作成、名前・出演作などの基本情報の作成には時間を割きました。
過去出版されているびじゅチューン!DVDBOOKを読み漁ってどっしり作り込みました。
びじゅチューン!DVDBOOK の最新刊 7巻が2023年2月に発売予定ですのでぜひ~。

②PowerPointの「図として保存」

10月に実施されたJPAUG広島オンラインイベント「公共職業訓練【市民開発者養成科】報告会」で、卒業制作アプリの発表をしたのですが、その際にゲストコメンテーターとしてご参加いただいたyamaさんが教えてくださったことを実行したくて~。
私、PowerPointの画像を一度ペイントに貼り付けてからJPEGにしてたんですよ。ずっと!今までの人生ずっと!知らなかったんですよ!

皆さんご存知でした!?
知ったこと試したい派

③SharePointリストへのイメージ登録

SharePointリストにはイメージの列が作れて画像を登録できるってことを知ったので、興味本位で使ってみました(この決断が後に自身の混乱の元になることを、この時の私は何も知らない…)

④Shuffle×Sequenceの術

これも卒業制作アプリ報告会で初めて知りました。Akira先生が教えてくださった術です。
1作目のアプリを作った時に、ある範囲にある数字を使って重複させないようにランダムな数字のコレクションを作りたいって思ったんですが、当時の私が思い付いた方法が、まずRandBetween使って複数行のコレクションを適当に作って、それをDistinctしたコレクションをもう一つ作るっていう回りくどいやり方をしてたんです。
それをAkira先生が「ShuffleとSequence使えば良いんだよ~」サラリと教えてくださって。
ランダムな数字配列を作りたいというランダム求道者の想いとは裏腹に、使う関数の名前には“ランダム”って入ってないんだ!という衝撃と感激にさらされた私。これはどこかで絶対やってみたいと思ってたので挑戦してみました。

⑤タイプライターみたいに文字出す
乙女(!?)なら一度は憧れる、タイプライターみたいに文字が登場するの…やってみたかったんです。
こちらはコルネさんのブログ記事を参考にさせていただきました。
結果的にタイマーをたくさん置いてしまったので、なんともかっこ悪く動きも鈍くなりましたし、さらに謎も残ったのですがタイプライターみたいにできたのでヨシ!(開き直り)

コルネさんの記事に沿って作成

なぜか他の行がチカチカする~

⑥データを貯めてみたい!

今までの自分のアプリは「既にあるデータをどう見せるか」だけだったので、既存データを編集したり、新規データを作成し、それをSubmitFormして、データベースを更新…という機能も追加することに(画像の処理に苦労しました…詳しくはTwitterで…トホホ)。

データを足せるのがPower Appsの魅力!?

…といった感じで、継続学習であるということを念頭に置いて、ただアプリを作るだけじゃなくて「こういう機能を入れるには」「この関数を使うには」というところを意識しました。

04 「i~愛」さえあれば

最後に。Power Appsの継続学習。分からないことだらけ。広い…深い…まるで海。荒海!日本海!
できたできたとスイスイ泳いでいたら、準備体操(データベース)不足で急に足をすくわれる。
やっと動けたと思えば、ちょっと関数をネストした途端ダメーッと身動き取れなくなる。
あぁ。そうだったよ。そもそも私カナヅチだった…。基本の泳ぎ方が知らな…かっ…た…ぶくぶく。o○
そんな私にとっての救世主が「あい」でした。

まずは「i」
職業訓練校で「Excel VBA」もガジガジした私にとって「i」は変数の象徴です。
Power Appsを学習する私の目には、この「変数」はとても頼りがいのある存在…そう!ライフセーバーとして映っています。
ここのこの数値を、こっちのこれに生かしたいけれどどうしたらいいものかぁ~みたいな時。
こいつが持ってるテキストを、あのボタン押したら出したいよぉ~みたいな時。
どこをどう動かせば良いのかわからなくなって、あっぷあっぷappsと溺れかけている私に、ライフセーバー「変数(i)」は力強くしかし優しく語りかけてくれました。
「お姉さん!任せときな!俺がちょっと一回持っといてやる!今だけかい(UpdateContext)?やっぱり後で渡そうか(Set)?あーはっはっは!」(妄想~)。
そんな心強い存在、私の「i」。Youが「i」が持っていてくれさえすれば私は何だってできる!どんな海だって泳げる!そんな心持ちになれたのです。
Power Appsの荒波から救ってくれた存在、そしてPower Appsの海へダイブする面白さを教えてくれた存在(まだ浅瀬だが!)、それが「変数(i)」なのです。私の場合は。

そしてもう一つ、「愛」
はっきり言って、もともと事務経験しかないしがないおばちゃんOLであった私にとってPower Appsを学ぶことは精神的にハードルが高い辛いことでした。
基本的知識の薄さや難しさ云々はもちろんですが、まあモチベーションが続かない。
知識を少しでも入れてみようと思い立って、Twitterやネットなどを見れば見るほど、先を行く方々のすごさ、プロフェッショナルさに圧倒されちゃって膝下ガクブル、ちっとも手が動きませんでした。
いやぁ学ぶこと自体にビビるってこともあるもんなのですね。傷つきたくないっていう大人の厭らしさも入り混じる。「あたしなんかがローコードツール学んでもしょうがなくない?結局プロフェッショナルの方々がローコードツール使うのが手っ取り早いのでは?」なんつってやさぐれ落ち込みモードに。

そんな私を継続学習へのはじめの一歩を踏み出させてくれたのが「推しへの愛」でした。
最初はただの好奇心、びじゅチューン!をオマージュしたアプリを作ったらどうなるかな?という興味本位。
りんごとオレンジが探し合うびじゅチューン!アプリ見てみたいな。あー何回探しても「デューラー出てくるじゃんっ」とかツッコミたい!そうゆの見たい!…ってじゃあ誰が作ってくれんのよ?
びじゅチューン!のことを、よく知っていて、どんな動きをしたらユーザーに響くのか考えられる人って…一体誰?誰なのよ?

そしてこう思い立ったのです。
わたしじゃん!今、日本全国でびじゅチューン!のオマージュアプリ作れるのわたしだけじゃん!(言い過ぎ感たるや)

知識も無ぇ!技術も無ぇ!関数もそれほど覚えて無ぇ!
でもおら、びじゅチューン!のこと好きだ!おら、びじゅチューン!のアプリ作りてぇ!
(今になって思います。対象のことをよく知っていてどんな風に動けばユーザーが喜ぶかなって考えられる、それが市民開発者なのだと…)

そう思い立ったら早いもので、こんな演出がしたい、この動きを出すためには何かいい方法はないのか?
考えよう。考えて分からなければググってみよう!先人の方たちが残してくれているいろんな情報を見て、私のアプリにどう落とし込めるか探るのだ!真似してみよう!そんな前向きな気持ちになれたのです。
そうなれたのも愛するびじゅチューン!をテーマにできたからこそです。
そしてこの継続学習で作ったアプリであわよくば、びじゅチューン!ファンを一人でも増やすことができたらという布教目的も…。イヒヒ。

まったく継続学習が進まなくて困ってらっしゃる、私と一緒の心持ちのそこの初心者のあなた。
あなたの推し、好きなものと継続学習とをドッキングしてみてはいかがでしょうか?

好きこそものの上手なれ、とはよく言ったもので、継続学習を億劫に感じる時は、自分の好きなものを無理やり融合しちゃえば好きになっちゃえる!と気付かされた今日この頃です。

私の頭の中の変数

また、継続学習としてアプリを作るのに、Power Platform界を導く先駆者の方々のTwitterや、ウェブ記事、ブログなど参考にさせていただきました。溺れそうだった私が救われた。まさにライフセーバーです!
そしてそこにはPower Appsへの狂気なまでの「愛」もありました(狂気は失礼かっ!)。
こうやって情報を残して共有いただけてることに感謝いたします。この場を借りて感謝の意を表します。
皆さまの「愛」のおかげで継続学習に取り組めています。まさにライフセーバーです!(2回目)
「あい」を胸に抱き、これからも細々とですが学習続けてゆきます。

KodamaSawaka

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